会長挨拶 – 日本港湾経済学会

会長挨拶

新任の挨拶

 平成30年度より本学会の会長を務めます石田信博です。重責に身が引き締まる思いでありますとともに、学会員の皆様のご期待に応えることができますように最大限の努力を惜しまない覚悟でございます。

本学会は昭和37年に創設され、長年にわたり港湾研究者に対して研究の場を提供してきました。全国大会や部会では先端の港湾研究が発表され、また毎年発行される『港湾経済研究』にも高度な研究論文が掲載されています。学会員の研究アプローチは、それぞれ、経済学、経営学、社会学、政治学、地理学、歴史学、工学など他方面にわたっています。多様な研究者が集まり、異なる観点にもとづいた港湾研究成果を集積しているのが本学会の最大の特長ではないでしょうか。

最先端の港湾研究を継続していくことと、蓄積された研究成果を社会に還元していくことが本学会の責務であると考えます。それらを実現するためには、学会活動を今まで以上に活性化する必要があります。具体的には、会員の増強、部会運営の強化、産官との連携、海外の研究者との交流、広報の積極化などが挙げられますが、私はこれらの方策を具体的に着実に進めることによって本学会の活性化を実現していきたいと願っています。

2年間、学会員のみなさまのご支援とご協力をお願い申し上げます。

日本港湾経済学会会長 石田信博


退任の挨拶

日本港湾経済学会前会長 吉岡秀輝(高崎商科大学)

 

 本年3月31日をもちまして会長職を辞任することになりました。この間、2期4年にわたり会員の皆様方には多大なご支援、ご協力を賜り、会務運営に当たれましたことをここに厚く御礼申し上げます。

 思い起こしますと、私が会長に推挙されましたのが、2013年の第52回全国大会(伏木富山港)理事会・総会においてでした。以後、第53回大会(三河港・愛知大学)、第54回大会(阪神港・大阪商業大学)、第55回大会(石狩湾新港・北海学園大学)そして昨年の第56回大会(東京港・立正大学品川キャンパス)とどれも成功裏に終え、会長としての責任を何とか果たすことができました。どの会場でも基調講演者、共通・自由論題報告者の先生方が表舞台に立ち、大会を盛り上げていただいたのですが、それもすべて、縁の下の力持ちというのでしょうか、裏方に徹してくれた大会実行委員の方々の支えがあったからにほかなりません。

 他方、この4年間の港湾を含む社会の流れのなかで最も注目すべきは、やはり何といってもIT化の深化ということに尽きるでしょう。身近なところでは、スマホを使ったキャッシュレス化は、中国では当たり前になっており、ヨーロッパのスウェーデンでは、現金利用率が極端に少なく、現金での預金を受け付けない銀行や、ATMを設置していない店舗さえ表れていると聞きます。今後、このような傾向は貿易決済にも及んでいき、従来の荷為替手形にとって代わるブロックチェーンを使っ新しいた決済方法が一般化するのは遠い先ではない、と見る向きも決して少なくありません。また、港湾荷役の面でも、かつて1960年代後半のコンテナ革命により港湾労働形態が一気に様変わりしたのと同様に、AIがいっそうの無人化をもたらし、状況を劇的に変化させることでしょう。

「新しい酒は新しい革袋に盛れ」とは、私が会長に就任する際、先代会長の三村眞人先生から送られたエールでした。港湾経済をめぐってもIT化という「新しい酒」がどんどん造られていきます。それを盛るための「革袋」をぜひ会員の皆様方に作ってほしいと、とりわけ若い人たちに期待する次第であります。

2018年8月10日記す