会長挨拶

新任の挨拶

 本学会は、もうすぐ60周年を迎えるという歴史のある学会です。この間にコンテナ化が進展するとともに、地方港湾のあり方や地域経済との関係が問われました。また、バブル経済が弾け、リーマンショックが起こり、その中で港湾の競争力も話題となりました。さらに、地震や台風、豪雨などの自然災害も多く、港湾のBCPが問われました。そして、昨今は労働者不足や環境問題から港湾のデジタル化や自動化、脱CO2も求められています。加えて、新型コロナウイルスのパンデミックにより、グローバルに拡大したサプライチェーンの途絶が心配される中、世界経済の流れを止めない海の港、空の港の役割は極めて重要ものとなっています。

このような港を取り巻く諸問題の解決に向け、多様な視点から議論を重ね、社会の期待に応えることが当学会の使命です。幸いにも、当学会は経済学、経営学、社会学、地理学、歴史学、そして工学など多方面にわたる研究者集団であり、これらの諸問題に正面から向き合い、アカデミックな議論を展開できる点が特徴と強みとなっています。

しかし、当学会はいくつか問題や課題も抱えています。その1つは会員の高齢化と新入会員の減少です。この問題は、学術団体としては深刻な問題です。私は2020年度より当学会の会長を仰せつかりました。前会長の石田信博先生は、学会の財政問題を大きく改善されました。そこで、私は任期中に会員の減少をいかに食い止め、新入会員をいかに増やせるかについて、会員の皆様方と検討を重ねる所存であります。学会の組織についても手を入れる必要があろうかと存じます。そして、もう一つは2021年に開催される第60回記念大会の準備を滞りなく進めることです。そのほか、いくつかの問題や課題はありますが、この2つの点に対して注力していきたいと思っております。浅学菲才ではありますが、精一杯務めさせていただく所存です。どうか、会員の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

日本港湾経済学会長 松尾俊彦