第58回全国大会のお知らせ
令和元年度全国大会を、福島県いわき市の小名浜港にて下記の通り開催いたします。
共通論題 「震災からの復興と港湾 -国際バルク戦略と親水型港湾の共生」 及び自由論題の報告者を募集致します。ご応募お待ち申し上げております。
日 時 : 2019(令和元)年 9月 11日 (水)~ 9月 13日(金)
場 所 : 福島県いわき市 いわき小名浜みなとオアシス「アクアマリンパーク」内 アクアマリンふくしま、いわきら・ら・ミュウ、小名浜美食ホテル(愛称:小名浜さんかく倉庫)
共通論題趣意書
「震災からの復興と港湾 -国際バルク戦略と親水型港湾の共生」
第58回全国大会実行委員長 石田信博
震災による津波被害と原発事故から8年、小名浜港は、国際バルク戦略港として、産業界での重要性を増す一方で、地域のウォーター・フロントして、地域のくらしに密着した親水型港湾としてもイノベーションを果たしてきた。
小名浜港は、福島県いわき市小名浜にある福島県最大の港である。江戸時代より磐城平藩の年貢米積出港があったが、常磐炭鉱の発見により、商港として明治、大正から昭和初期にかけ整備され、重要港湾指定、新産業都市指定などを経て、これまで、発展を続けてきた。港湾法上の重要港湾、港則法上の特定港にも指定されてきた。石炭火力発電所が多数立地しており、発電された電気は主に関東地方及び東北地方に送電されている。小名浜港は、これら電力会社が扱う石炭等のエネルギー供給港湾としての機能を担っており、東日本地域の電気事業及び製造業の国際競争力強化を図るための安価で安定したエネルギー(石炭)調達拠点港として、平成25年12月には、「国際バルク戦略港湾」特定貨物輸入拠点港湾(石炭)に指定を受けた。
産業港として、関東と東北地方で重要性を増す一方、観光振興の拠点、市民の親水型港湾へのイノベーションの為、平成9年7月いわき市の観光物産館として「いわき・ら・ら・ミュウ」がオープン、平成12年7月ふくしま海洋科学館(アクアマリンふくしま)開館した。
いわき・ら・ら・ミュウ、アクアマリンふくしまとも、平成23年3月11日に起きた東日本大震災での津波被害により1階部分が被災し、営業停止状態となったが、同年11月には、いわき市の復興のシンボルとして、アクアマリンパークや漁港区、既成市街地を含めた整備・再生に向けて、地域の市民をはじめ、多くの関係機関と連携し、鋭意各事業が進められてきた。平成30年6月には、大型ショッピングモールが開業し、週末、祝祭日には、周辺道路が来客で大渋滞するなど活況を呈している。
平成から令和時代を迎え、今回の全国大会では、これまで統一論題ではあまり取り上げて来なかった「国際バルク戦略港湾」について、また、第29、34回大会他でも取り上げてきた市民生活と密接に関わりの深い「ウォーターフロント(親水型)港湾」が共生する小名浜港にて、「国際バルク戦略と親水型港湾の共生」のふたつの港湾経済に欠かすことのできない重要な役割を共通論題とする。
第1日目のエクスカーションでは、従来の海上視察に加え、震災被害の語り部のお話をお聴きし、第2日目の共通論題Iでは、「令和時代の港湾におけるウォーターフロント」、第3日目の共通論題IIでは、「令和時代の国際バルク戦略港の重要性」をテーマにする。
平成から令和となった新しい時代、会員諸氏の活発な研究情報交換の場として、令和元年9月11日(水)~13日(金)の3日間を本学会の第58回全国大会共通論題として提案する。 PDF版は、こちら←
みなと総合研究財団の広報誌に、小名浜港、特別講演頂く「PORT2030」について特集されております。併せてご覧ください。
http://www.wave.or.jp/magazine/minato/minato_201812_no18.pdf リンクのご許可をみなと総合研究財団様より頂きました。